多久ロジネットセンター 3PL化プロジェクト

お客様の点在する製造所を繋ぐ、物流センターの新設

2007年、佐賀県に新設された多久ロジネットセンターでは、自動車部品メーカーの3PLサービスを受託しています。業務内容は保管・ピッキング・輸配送にとどまらず、製造所での生産計画に合わせた納入計画立案や、検査・選別作業、加工補助作業など多岐に渡るサービスを行っています。
 
お客様から物流業務の効率化についてご相談いただいた当時、お客様の部品保管倉庫は2箇所に分散しており、内1箇所は製造所と1時間以上離れた立地にありました。そのため、本来製造所でなくても実施可能な、届いた製品の検品作業を製造所で行う必要があったことに加え、遠方の部品保管倉庫からは少ない納品回数で大量の部品が届くため、製造所内の一次保管スペースが不足するといった課題がありました。
また、当時は倉庫管理や輸配送を複数業者に委託していたことから、総合的な物流コストが高いという課題もお持ちでした。
 
このような課題に対して、ヒガシ21では、物流拠点の集約(お客様の製造所近郊に多久ロジネットセンターを新設し、部品保管倉庫を1箇所に集約)と委託業者の集約(複数業社に依頼していた入荷・保管・検査・組み立て・ピッキング・出荷などの業務を一括でヒガシ21が請け負う)を行うことで、全体業務の効率化と、コスト削減を実現する提案を実施しました。
 
その結果、 10tトラック3台で1日12回納品が可能となり、必要な時に、必要な量を届ける「JIT多頻度納品」を実現。さらに、輸配送以外の部品の検査・組み立て・ピッキング業務も請け負うことで部品納入の平準化も実現しました。多久ロジネットセンターには日々、国内や海外から部品が届きます。日々の製造所内へのトラック納入台数が削減され、構内の安全性向上及び受入・出荷・保管管理工数・保管スペースの削減にも成功しました。

プロジェクトデータ

ロケーション:佐賀県多久市東多久別府
敷地面積:15,899㎡(4,809坪)
建物本体部分: 5,841㎡(1,767坪)
期間:2007年10月〜(現在も継続)
対応事業所:京滋・多久ロジネット事業部
主要業務:輸配送、保管、ピッキング、加工補助作業、組立前作業、数量確認・外観チェック等の入荷検品、製造LOT、品質変更情報の管理、お客様専用システムによる受入処理代行、製造所での生産計画に同期した納入計画立案

主な物流設計課題

  • 部品の保管倉庫が2拠点に分散かつ、1拠点が遠方であり、商品の管理や倉庫スペースのロスが発生していた
  • 製造所に1度に大量の部品が届くため、一時保管スペースを確保する必要があり、製造所スペースの有効活用ができていなかった
  • 倉庫の管理や輸配送を複数業者に委託していたため、コストが嵩んでいた