株主の皆様には日頃より当社へのご支援を賜りまして、心よりお礼申しあげます。
さて、先日、中間決算の発表をいたしましたが、株主の皆様には当社の状況、 そして今後の見通し等を詳細にお伝えできればと思います。ご一読いただけますようよろしくお願い申しあげます。

株式会社ヒガシトゥエンティワン
取締役 代表執行役社長  児島 一裕

Q12025年3月期中間期業績の評価と今後の業績見通しについて教えてください。

神戸西LC※の開設等の業容拡大を着実に進め、当中間期の業績は売上高219億円(前年同期比12.5%増)と過去最高を更新したものの、M&A取得関連費用等の一時費用により経常利益は11億67百万円(前年同期比3.2%減)となりました。※LC:ロジスティクスセンターの略(以下同様)
通期では付加価値の高い業務の継続や大型3PLセンター(流山LC、鳴尾浜LC、北大阪LC)の収益化により、増収増益を見込んでおります。

【2025年3月期中間期の業績評価】

売上高は、大手e-コマース向け業務の神戸西LCの開設、新紙幣対応の精密機器の配送・設置業務や大手インフラ会社向け資材販売の取扱物量が増加したことなどにより増収となりました。
一方で経常利益は、2024年6月の株式会社ネオコンピタンス買収による取得関連費用(80百万円)や大手e-コマース向けの大型新倉庫の立上げの為の一時費用、さらには2024年7月の大手e-コマース向けドリンク事業の大規模拡張移転に伴う各LCの再編の為の移設費用等により減益となりました。

【今後の業績見通し】

下期は、8月より稼働している大型3PLセンター(川西LC)や第3四半期からの株式会社ネオコンピタンスの連結開始等があり、通期でも増収を見込んでおります。また、前年度に引き続き、幅広い事業での成長に向けた車両・設備・人材への投資が計画されているものの、新紙幣対応による精密機器の配送・設置等の付加価値の高い業務が継続することや、大型3PLセンター(流山LC、鳴尾浜LC、北大阪LC)の収益化が進むことにより、通期では増益の見込みです。
売上高については425億円(前年同期比4.6%増)、営業利益24.5億円(同11.9%増)、経常利益26億円(同12.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16.4億円(同8.8%増)を予想しています。

(百万円)

2025年3月期
連結業績予想
【ご参考】
2024年3月期
実績
金額 前期比 金額
売上高 42,500 4.6%増 40,635
営業利益 2,450 11.9%増 2,190
経常利益 2,600 12.6%増 2,309
親会社株主に
帰属する当期純利益
1,640 8.8%増 1,506
1株当たり
当期純利益(円)
124.05 - 114.49

Q2株主還元の方針について教えてください。

期末配当を前期の36円から2円積み増し、38円(配当性向30.6%)とさせていただく予定です。

当社では、株主還元について長期的発展の礎となる財務体質の強化と、安定配当の維持を基本としつつ、成長により獲得した利益を連結配当性向30%以上を目安に還元する方針を掲げています。
2025年3月期については、2024年3月期の1株当たり36円から2円積み増し、1株38円とさせていただく予定です。

1株当たり配当金・配当性向の推移

1株当たり配当金(円)配当性向(%)

Q3持株会社体制への移行の目的について教えてください。

当社グループを取り巻く環境が大きく変わる中で、更なるステージアップを見据え、グループガバナンスを一層強化し、事業拡大・企業価値の向上を追求するために、持株会社体制へ移行することといたしました。

【移行の背景と目的】

当社は、「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じ社会に奉仕することを経営基本方針として、創業以来、運送事業を中心としながら、オフィス移転・ビルデリバリー・3PL・介護サービス等の事業の多角化を進めてまいりました。
現中計(中期経営計画2026)では「成長の礎を糧に飛躍する3年」をテーマとして更なる事業成長に取り組み、2024年3月期には売上高406億円、経常利益23億円と過去最高の業績を記録するとともに、この10年間では、売上は2倍、経常利益は3倍と大きな成長を遂げております。
働き方改革関連法に伴う2024年問題、労働力人口の減少、気候変動への対応等、当社を取り巻く環境が大きく変わる中で、更なるステージアップを見据え、グループガバナンスを一層強化し、事業拡大・企業価値の向上を追求するために、持株会社体制へ移行することといたしました。

持株会社体制への移行方法は会社分割(吸収分割)の方式にて行い、当社を分割会社とする吸収分割により、分割する事業を当社100%出資の子会社である分割準備会社に承継し、当社は商号を「株式会社ヒガシホールディングス」に変更することを予定しております。
移⾏時期につきましては、当社臨時株主総会で関連議案が承認されますこと、及び必要に応じ関係官公庁の許認可等の承認が得られることを条件として、2025年4⽉を⽬途に持株会社体制へ移⾏することとしており、当社は持株会社として引き続きスタンダード市場上場を維持いたします。

これらの移⾏により、持株会社は経営戦略の策定、資源の再配分、グループガバナンスの強化を中⼼としたグループ経営に特化し、事業会社はそれぞれの事業領域で、あらゆる経営環境の変化に迅速に対応することで、グループ全体として、更なるステージアップに向けて、柔軟かつ強靭な経営体制へと進化することを⽬指してまいります。