株式会社ヒガシ21

提供:株式会社ヒガシトゥエンティワン

“現場力”と“物流設計力”を強みに
最適解を提案

――2023年物流センター新規開設 クライアント募集――

ヒガシトゥエンティワン社長/児島一裕氏(左) フリーキャスター・千葉大学客員教授/木場弘子氏(右)

ヒガシトゥエンティワン社長/児島一裕氏(左) 
フリーキャスター・千葉大学客員教授/木場弘子氏(右)

総合物流企業ヒガシトゥエンティワン(ヒガシ21)は、関西を地盤に75年以上にわたり成長を続けてきた。新長期ビジョン「ヒガシ21グループ VISION2030」では、2030年3月期売上高500億円以上を掲げる。その布石となる北大阪ロジスティクスセンターの概要とともに、ヒガシ21の強みや今後の成長戦略などを、フリーキャスター木場弘子氏が同社児島一裕社長に聞いた。

東京オペラシティのビルデリバリーなど、進取の精神で

東京オペラシティの
ビルデリバリーなど、
進取の精神

初めに、ヒガシ21の成り立ちと、成長のきっかけになった出来事があれば教えてください。

創業は1944年、第2次世界大戦が終戦する前年です。戦時中の統制で、当時の大阪市東区(現中央区)内にあった運送会社13社が統合してスタートしました。社名の「ヒガシ」は東区に由来。大阪陸運局運送事業免許第一号会社です。当社は昔から進取の精神を持って新しいことに取り組んできた歴史があり、その一つが、車両と荷物のマッチングサービス(傭車制度)です。自社所有だけでなく、協力会社からトラックや人を借りて仕事を回していくサービスで、1968年にいち早く始めました。

1996年に「東京オペラシティ」で始めた館内物流事業も大きなトピックです。地下にデリバリーセンターを設け、弊社が荷物をまとめて引き取り、館内のテナントへの配送を一手に担う事業です。宅配業者やテナント担当者の作業を減らすだけでなく、施設周辺の渋滞緩和にもつながりますし、路上駐車で近隣の皆さんや歩行者に迷惑をかけることもほとんどなくなりました。

ビル建設の情報が入ると、御社がビルデリバリーを提案し、建設前からデリバリーセンターの設置場所などを決める流れですね。まさに情報戦です。

この事業も他に先駆けて始めたものなんですよ。おかげさまで大変評判がよく、大阪の堂島アバンザ、東京の六本木ヒルズや表参道ヒルズ、池袋「Hareza Tower」などでも導入いただいています。オフィス移転の専門部署を立ち上げたのも早く、2020年には分離独立させヒガシオフィスサービス株式会社としました。高く評価いただいているのは、養生の方法です。特に新築ビルへの移転では傷をつけてはいけないので、荷物を運ぶ際、細心の注意が必要です。一般的にはプラスチックの板などを壁に貼り付けるのですが、取り外すときに壁紙がめくれてしまうといったリスクがあります。そこで我々は、特殊な箱状の段ボールを壁に沿って並べる方法を開発しました。手早く施設でき、壁を傷つけるリスクも少なく、再利用可能なので非常に効率的です。

東京オペラシティのビルデリバリーなど、進取の精神で

2030年3月期
売上高500億円をめざす

現在、長期経営ビジョン「VISION2030」を進行中ですが、2023年4月開設予定の北大阪ロジスティクスセンターはどのような役割を担っているのでしょうか。

「VISION2030」では、現在の2倍に相当する売上高500億円を目標としています。達成に向けた重点領域の一つが、企業物流を一括して受託する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業で、その橋頭保(きょうとうほ)となるのが、北大阪ロジスティクスセンターです。

新型コロナウイルス禍でEC(電子商取)が増え、倉庫が逼迫していると聞きます。新しいロジスティクスセンターへの期待は大きいですね。どのような施設になるのか教えてください。

ヒガシ21グループVISION 2030を踏まえた成長イメージ

抜群の立地で高機能
2023年4月稼働
"北大阪ロジスティクスセンター"

近畿圏の、延床面積1万坪以上の「マルチテナント型」物流施設の空室率は、現在1%台、来年には1%を割り込む見込みです。北大阪ロジスティクスセンターの開設は来春なので、タイミングよく受け皿としてお客さまに活用いただけると考えています。この施設の魅力は何と言っても立地です。関西の物流玄関の窓口である北大阪トラックターミナルの一角に位置し、高速道路のインターチェンジからも非常に近い。全国のトラック輸送の幹線が集中しており、幹線物流を効率よく使えるメリットがあります。

関東、中部、中国、九州など全国から集まった荷物を仕分けして大阪市内に配送したり、大阪の工場から全国に発送したり、とても便利ですね。立地に加え、どのような魅力がありますか。

倉庫でトラックが接車し、荷物の積み降ろしに使用するスペース「接車バース」が34台分、駐車待機するスペースが37台分あることも特徴で、同規模の倉庫では、これほどのスペースを確保した施設はまず無いと思います。最近多く見られる、在庫を少なくし回転をよくする在庫圧縮の流れにも円滑に対応できます。またBCP(事業継続計画)対策として自家発電設備も完備しており、抜群の立地にある高機能物流センターとして活用いただけると自負しています。

北大阪ロジスティクスセンター

北大阪ロジスティクスセンター地図

人・倉庫・マテハン・
車両・システムを
最適に組み合わせる

物流センターの機能などハード面に加え、ヒガシ21にはソフト面でどのような強みがありますか。

ヒガシ21は「現場力」を一番大切にし、現場の創意工夫でお客さまに喜んでもらえるサービスを提供することを徹底しています。この点を一番のウリとして、先駆けとなるサービスを歴史的にも積み重ねてきました。こうした蓄積を3PL事業にも生かし「物流設計能力」に磨きをかけています。3PLの仕事は、お客さまのそれまでの仕事をそのまま置き換えて代行するのでは意味がありません。これまで培ってきたノウハウを基に、我々なりにコンサルティングしながらより最適な形につくりかえていきます。

さまざまな仕事を経験してきた御社だからこその総合力と現場力が発揮されるのですね。

ありがとうございます。営業企画開発部というセクションを設け、倉庫運用能力にたけた専門家を配置しています。実際にお客さまの倉庫に数日間張り付いて、ストップウオッチを片手に物流の仕組みを実査したりするんです。人と倉庫以外にも、コンベヤやロボットなど多種多様なマテハン(マテリアルハンドリング)機器・設備、車両、システムを最適に組み合わせて改善案を提案しています。お客さまが解決したい課題によっては、お客さまからの依頼を超え、周辺業務の改善提案にまで踏み込んでいくケースもあるんですよ。

人・倉庫・マテハン・車両・システムを最適に組み合わせる

断らないことで広がる仕事
商社機能まで担う

本来なら、難しいからと断るような仕事も引き受けてきた。断らないことで、業務の幅が広がったということでしょうか。

そうですね。チャレンジすることで課題を突破し、獲得できるものもありますから。例えば、我々は電力会社さんの仕事を請け負っており、銅線やトランスに加え、碍子(がいし)など細かい資材を運んでいます。以前は、電力会社が自ら購入し倉庫から工事会社に配送していたのですが、2016年に我々が資材センターの運営を受託し、電力会社に変わり必要に応じて工事現場に届ける事業を始めました。メーカーから入荷されたケーブルを請求数に応じて切断、出荷するなど付加価値の高い業務を行っているので、工数がかかり、苦労することも多いですね。

顧客が面倒だと思っていることを助ける。まさにかゆいところに手が届くという感じです。

この事業はさらに進化し、今はメーカーから我々が資材を購入し、工事会社に販売しています。つまり、商社機能まで担うようになったんです。最初はうまく立ち上げられるか心配しましたが、順調に業務を代行できています。

私も基本的に仕事は断らないことで、仕事の幅が広がり毎年、国交省さん主催で物流や高速道路に関するシンポジウムを担当しております。本日のお話はとても参考になりました。また、断らない姿勢にも強く共感しました。

断らないことで広がる仕事 商社機能まで担う

運送事業、物流事業の
イノベーターであり続ける

社会インフラを支える総合物流企業として、ESG(環境・社会・企業統治)にはどのように取り組んでいますか。

「E」の面では、先程お話ししたビルデリバリー事業は二酸化炭素(CO2)削減にも貢献していますし、エコドライブの推進、ハイブリッドトラックなど低公害車導入も目標を決めて進めています。「S」の目玉は、「ひまわりプロジェクト」です。子どもの未来を応援する企画で、その一つとして従業員の子どもたちが描いた絵をトラックにラッピングしたりしています。運転手自身はもちろん、そのトラックを見たほかの運転手も温かい気持ちになる。安全運転につながっているのではないでしょうか。「G」の面では、2019年に「指名委員会等設置会社」へ移行するなど透明性の高い経営確保を図っています。

最後に、日経電子版読者にメッセージをお願いします。

これまで多くの会社の物流改善を提案させていただき、いろいろなことにチャレンジできたことで、ノウハウを高め、さまざまな業界の仕事を担えるようになりました。これからも、これまで培ってきた現場力を生かし、お客さまのニーズにきめ細かく対応できる会社として、常に運送事業、物流事業のイノベーターであり続けたい。そしてお客さま、社会とともにヒガシ21が成長していければ、ありがたいと思います。

ヒガシ21の仕事の幅の広さときめ細かさ、機動力に驚きました。御社に任せればいかようにもコーディネートしてくれる。北大阪ロジスティクスセンターも来年オープンしますし、「安心してお任せください」という感じですね。

ありがとうございます。ご期待ください。

運送事業、物流事業のイノベーターであり続ける

ヒガシトゥエンティワン 社長 児島 一裕

プロフィル

ヒガシトゥエンティワン 社長

児島 一裕

(こじま・かずひろ) 1983年大阪大学経済学部卒業、日本生命保険入社。2010年執行役員、17年専務取締役。19年ヒガシトゥエンティワン入社、副社長。20年4月から現職。

フリーキャスター、千葉大学客員教授 木場 弘子

プロフィル

フリーキャスター、千葉大学客員教授

木場 弘子

(きば・ひろこ) 1987年千葉大学教育学部卒業。TBS初のスポーツキャスターとして活躍後、92年フリーランスに。TV出演や講演等の他、国の審議会等にも多数参加。